熱中症とは、体内の熱を外に逃がすことができず、
脱水症状を起こす状態のことをいいます。
人間の体は本来、まわりの環境の温度が変化しても体温を一定に保つように調節する機能が備わっています。

熱中症はなぜ起こる?

2016-02-01b

この調節は脳の視床下部にある体温調節中枢が行っていますが、
夏の炎天下や高温多湿の環境に長時間いたり、激しい運動をしたときなど、
この調節機能が働かなくなることがあります。

すると、体内の熱を逃がすことができず体温が異常に上がってしまうのです。
この状態を熱中症といいます。

この中でも炎天下の日光によるものを「日射病」といいます。
食中毒の「中」は「あたる」という意味ですが、熱中症も「熱にあたる」ということが由来です。
熱中症で死亡する人は年に100人を超えることもあるので要注意です。

熱中症の症状とは?

たとえ熱中症になっても、すぐに倒れるというわけではありません。
まず、次のような症状が出ます。

  • こむらがえり(足がつる)が起こる
  • 顔が赤くなり、ほてる
  • だるさを訴える
  • 体温が上がる
  • 体がふらつく
  • 気分が悪くなる

上記のような症状が出てそのまま放っておくと、
初期症状から中程度の熱疲労へ進み、全身倦怠感、皮膚の蒼白などが起こります。
さらに症状が進行して熱射病を起こしてしまうと次のような症状が出ます。

  • 異常な体温上昇(40度以上)
  • めまい
  • 呼吸困難に陥る
  • 意識がなくなる

乳幼児や子供の場合、体の水分量が少ないため、脱水症状を起こしやすく、
暑い環境の中にいるとすぐに症状が進行するので気を付けてください。

熱中症になったときの応急処置は?

熱中症にかかったときは次のような応急処置を行いましょう。

  • 涼しい室内、または風通しのよい木かげなどに移す
  • 服をゆるめ、足を高くして寝かせる
  • 冷たいタオルなどで体を冷やす
  • 皮膚が冷たくなっているときは毛布などで体を保温する
  • 水やスポーツ飲料、塩をひとつまみ入れた水などで水分を補給する
  • 解熱剤は使わず、自然に熱が下がるのを待つ

全身のけいれんを起こしている場合は、すぐに救急車を呼ぶようにしましょう。

熱中症を予防するには?

熱中症を予防するために大切なことは、まず直射日光や
高温多湿の環境に長時間いないことと無理な運動をしないことです。
暑さ対策として、脱いだり着たりできる服装を選び、帽子をかぶるようにしましょう。
脱水症状を防ぐためには、汗をかく前にこまめに水分を補給することです。

スポーツドリンクや経口補水液で水分を失わないようにしましょう。

睡眠不足や疲れているときなどは、外で運動をしたり、無理をすることは絶対にやめましょう。

熱中症になったときの熱を下げるための応急処置は?

熱が出るのは、体内に入った病原体などを殺すために起こる反応なので、
熱を下げるためにむやみに解熱鎮痛剤を使わないようにしましょう。

ただし、高熱が続くと体力を消耗してしまうので、
大人は38度、子供は38.5度以上の場合は、病院へ行って診察してもらうか、
解熱鎮痛剤を飲むようにしましょう。

子供の場合は、高熱でも元気そうなときは解熱鎮痛剤は使わなくても大丈夫です。
熱を下げる場合、氷をビニール袋に入れたものなどで首のわきやわきの下、
太もものつけ根など太い動脈の通っているところを冷やすと良いでしょう。

補足 熱中症以外で夏に起こりやすい病気とは?

最近はエアコンの普及などによって、夏特有の病気は減っているのですが、
夏に起こる病気としては、まず夏風邪があげられます。

夏風邪は腹痛や下痢など胃腸に症状が出やすいのが特徴です。
夏風邪のウイルスで起こる病気には、
ヘルパンギーナ(高熱とのどの奥に小さな白い水ぶくれができる病気)、
手足口病(手や足の裏、口に小さな水ぶくれができる病気)、
プール熱(目が赤くなる、高熱、のどの痛み、下痢などが起こる病気)があり、
夏場に子供によく起こります。

その他、暑さによって夏バテや食欲不振、疲労感が起こりやすくなります。
夏には食中毒も多く発生するので気を付けましょう。