熱中症の症状でむくみがでるとは、いったいなぜでしょうか。
原因は、脱水症状なのでしょうか。
熱中症とは、発汗や循環機能に異常が出てしまい、体温を調整することがきちんとできなくなって
引き起こる体の不調を総称した症状のことです。
熱中症とは
体温を調整する機能がきちんと働かなくなってしまうと、
発汗による蒸発や皮膚から熱を放出するための体温をコントロールする力が崩れて、
本来なら暑いときも寒いときも一定に保たれるはずの体温が上がって、
体の中に熱がこもってしまうとともに、体内の水分や塩分のバランスも失われるのです。
これらによって、むくみ・めまい・けいれん・吐き気・下痢・意識障害・頭痛など
さまざまな熱中症の症状が引き起こされるのです。
熱中症は、小さい子供から高齢者まで年齢を問わず起こりうる症状です。
この中でも体温を調節する機能があまり発達していない「幼児や小児」、
また、体温を調節する機能が衰えてくる「65歳以上の高齢者」は熱中症になる可能性が高いのです。
熱中症の症状でむくみが出てしまった場合、ついつい水分を取るのを控えてしまいがちなのですが、
身体の水分不足をそのままにしておくと、さらにむくみを起こしてしまう恐れがあるのです。
意外と知られていない、身体の水分不足を原因とするむくみのメカニズムと対処法について紹介します。
むくみの原因
そもそも、むくみというのは、身体の中に溜まった余分な水分で、
いざむくんでしまった場合、ついつい水分を控えてしまいがちです。
しかしながら、それとは真逆に身体の中の水分が足りない状態、
つまり脱水状態をそのまま放置してしまうことでもむくみを引き起こしてしまうのです。
これは意外にもあまり知られていないことなので、気をつけましょう。
脱水症状でむくみが起こるメカニズム
人間の身体は、暑い時期などには体温を調整するため、血管を太くして血流量を増やすことで
皮膚の表面温度を上げて外へ体内の熱を放出しようとします。
また、同時に汗をかくことで、その汗が蒸発する時に生じる気化熱を利用して
皮膚から熱をどんどん外に放出し、体内に熱がこもらないようにしています。
(ちなみに、この体温の調整が正常に機能しなくなり、体温がだんだん上がってしまう機能障害が熱中症です)
ですが、身体がむくんでしまうのがイヤで、ただたんに水分をとらずにいると、
身体は脱水状態気味になってしまいます。
この状態が長く続くと、やがて体温を調整するために必要不可欠な汗を作るための水分も不足気味になってしまいます。
このような状態になると、生命を維持するために体温の調整を最優先しようとするのです。
つまり、汗を作るために尿として排出するはずの水分をできる限り減らそうとするわけです。
このときに大量に分泌されるホルモンが「抗利尿ホルモン」です。
このホルモンは名前の通り、水分が身体の外へ尿として排出されてしまうのを抑える役目があります。
このホルモンが大量に分泌された状態で、喉の渇きを我慢できなくなって急に大量の水分をとってしまうと、
その水は尿にはなれないので、それがそのまま身体の中に溜まり、むくみの原因となってしまうのです。
脱水症状によるむくみを予防する方法
脱水症状がむくみの原因となるメカニズムを見てもらえれば、
自然とその対処法もわかってくると思います。
まず何よりも大切なのは、むくみの原因になるからといって水分の摂取を極端に控えないことです。
そして、喉が渇いたからといって一気に大量の水分をとらないことも大切です。
喉が渇く前に少しずつこまめに水分を摂り続けることが何よりも大切なことなのです。
経口補水液で効率良く水分とミネラルなどの栄養素を摂り入れましょう。