急性胃腸炎になってしまい熱が下がらない場合、
薬などで下げた方がいいのでしょうか。
また、重症化するとどんな症状が出てくるのか。

胃腸炎の発症原因や対処法について紹介していきます。

急性胃腸炎とは?

2016-01-06b-2

急性胃腸炎とは今まで元気だったのに、
いきなり腹痛、嘔吐、下痢や発熱が起きることをいいます。
これは急に発生する胃腸の炎症で、さまざまな原因によって起こるのです。

暴飲暴食でも腹痛、嘔吐や下痢になり、これからの寒い季節に
爆発的に増えるのがノロウイルスによる感染性胃腸炎です。
乳幼児では、ロタウイルスによる胃腸炎がよく知られています。

暑い夏には食中毒による細菌性胃腸炎が増えるのですが、
夏風邪の原因になるウイルス感染によって胃腸炎になることもあるのです。

ノロウイルスによる胃腸炎

ノロウイルス感染症は、冬に流行ることが多く
カキなどの二枚貝を食べて発症することがあるのですが、
感染力がとても強く、嘔吐物や空気中に舞い上がったほこりで感染してしまうこともあるのです。

感染して1~2日で発症し、普通はは3日ぐらい経てば回復するのですが
子供や高齢者は免疫力が弱く、重症化してしまう危険性があります。
ノロウイルスのように胃腸炎を起こすウイルスを殺す薬は今現在無いので、
急性(ウイルス性)胃腸炎になってしまった時の対処法を紹介します。

急性胃腸炎の対処法

初めは胃腸を休ませる

胃腸炎になったときの1日目は吐き気、嘔吐、下痢がつらいです。
これらの症状は胃腸の中で増えたウイルスや毒素を
なるべく早く体の外に出そうとする働きであり、全部出し切ってしまった方が早く治るのです。

したがって、つらい症状は体の防衛反応なのです。
この時に下痢止めや吐き止めを飲んだりしてしまうと、
ウイルスの排出を邪魔することになるのです。

この段階で大事なことは、まず胃腸を休ませることと
脱水症状を起こさないようにすることです。
吐き気がひどいときは、食べたり飲んだりしないで安静にすることが大切なのです。
脱水症状にならないよう水分を取ろうとすることは良いのですが、
脱水とは体液、つまり水分と電解質が失われた状態のことなので
無理矢理水を飲んで吐いてしまうと、胃液に含まれる電解質も失われ
逆に脱水症状が悪化してしまうのです。

ですから、数時間は何も飲まないようにして、
吐き気が落ち着いたらスポーツドリンクや経口補水液などの
電解質飲料を「ひと口」飲んでみましょう。

もしこれで吐いてしまったら、またしばらく飲むのをやめましょう。
ひと口飲めたら、少しずつ飲む量を増やしていきましょう。

発熱は敵ではない

風邪などのウイルス感染症のときには、身体の免疫力が反応して熱が出るのですが、
体温が上がることで体内のウイルスは増えにくくなるのです。
胃腸炎による発熱は、普通1日ぐらいで自然と下がるのですが、
解熱剤を使って無理矢理熱を下げると、その分ウイルスが体内で長く生きてしまうので、
身体はもう一度熱を上げてウイルスを殺そうとします。

発熱は自然治癒力であり、解熱剤は病気の回復を遅らせてしまう場合があるので気をつけましょう。

また、解熱剤を使い過ぎると胃腸の粘膜が荒れたり、
熱を下げるために汗をかいてしまうので、脱水症状が進行します。
熱があるからといって、たんに薬を飲むより熱のせいで頭痛や関節痛がつらいとき
にだけ飲むようにすることが、上手な薬の活用法なのです。

お腹がすくまで食べない

胃腸炎になってから食べ始めるときは、「お腹が空いたら」ということが原則です。
無理に食べて栄養をつけて治そうと考える人が多いのですが、
胃腸に炎症があるときは食べ物を消化吸収するところが正常に機能していないので、
無理に食べると腹痛や嘔吐、下痢が長引いてしまうのです。

胃腸は何も食べずに休ませた方が回復しやすいのです。
身体には予備力があるので、1日ぐらい何も食べなくても大丈夫です。
「お腹がすいてきた」というのは、「胃腸炎が治ってきたからお腹に食べ物を入れてもいいですよ」
という合図なのでお腹がすくまでは水だけで様子をみて、お腹がすいてきたら
お粥のような食事を食べて2~3日かけて少しずついつもの食事に戻すようにしましょう。

学校・職場復帰の時期

ウイルス性胃腸炎は感染力が強く、学校や職場にあまり早く出ていくと
まわりの人にうつしてしまう可能性があります。

しかし登校や出勤停止の期間はインフルエンザのように決まってはいません。
便には発症してから2~3週間ぐらいはウイルスが残っているのですが、
自宅待機の期間は「下痢や嘔吐が無くなり、身体の状態が回復するまで」といわれています。

もしわからない場合は、かかりつけのお医者さんに聞いてみるようにしましょう。

症状がひどいときは病院へ

胃腸炎の症状が軽い場合は、このように治療すれば、家庭でも治ると思います。
ただし、乳幼児や高齢者は、脱水状態になりやすいので気をつけましょう。

また、症状がひどく長引いたり、熱が下がらなかったり
便に血が混じるなどの場合は重症化している恐れがあるので
早めに病院へ行って診察してもらうようにしましょう。