脱水症とは、ただ喉が乾く水分不足ではなく、
必要不可欠な体液が不足した状態のことを言います。

子供が脱水症状になっていてもなかなか気づいてあげることができません。
そんな子供の脱水症状の見分け方対処法、予防法について調べてみました。

脱水症≠水分不足

2015-12-19b

よく誤解されるのですが、脱水症とはたんなる水の不足ではありません。
脱水症は体液が失われた状態なので、体から水分が失われるだけではなく、
電解質も一緒に失われた状態のことで、「脱塩水症」の方が近いともいわれています。

脱水症は、汗などで体液が失われたとき、そして体液の供給が不足したときに発症します。
体液に含まれる水分と電解質は、生命を維持する上で重要な役目をしています。
その体液が脱水症で失われると、体ににさまざまな問題が起きます。
脱水症の症状は、水分が減ることと電解質が減ることによるものの2つが合わさったものです。

まず、体から水分が失われると、それだけ血液の量が減り、血圧が下がります。
すると肝臓や消化器といった臓器を巡る血液量が減り、必要な栄養素を送ったり、
不要な老廃物を回収して排泄したりする機能が働かなくなってしまいます。

脳の血流が減ると、集中力が低下してしまい、消化器系の血流が減ると食欲不振が起こります。
また同時に電解質が失われると、体液が濃い部分を薄め、
薄い部分を濃くしようとする浸透圧の関係が維持できなくなります。
この作用は、ナトリウムイオンが多くを担っているのです。

そして、カリウムイオンやカルシウムイオンが不足することは、
神経や筋肉に悪い影響を与えてしまい、脚がつったり、しびれや脱力の原因になったりします。

子供が脱水症になりやすい理由

子供が脱水症になりやすい理由は、大きく分けて5個あります。

体液量
とくに細胞外液が多い新生児期から小児期は体重に占める体液の割合が70~80%です。
体液は細胞内液と細胞外液にわけられますが、小児は細胞外液が多いという特徴があります。
普通は、体液の喪失は細胞外液から始まるため、子供は脱水症になりやすいのです。

体重あたりの不感蒸泄が多い
発汗以外に呼気や皮膚などから知らないうちに失われる水分を不感蒸泄と呼びます。
不感蒸泄は、大人では体重1kgあたり15ml程度ですが、
新生児や乳児では体重1kgあたりだいたい15~25mlにもなります。

よって、子供は失われる水分が多いので、それと同じ量の水分を補わないと
脱水症になりやすくなってしまうのです。

子供は、腎臓の機能がまだ十分に発達していません。
体液の喪失を防ぐためには、腎臓で水分や電解質を再吸収する必要があるのですが、
未発達の場合は水分や電解質が失われて脱水症になりやすいのです。

新生児や乳児は、喉が渇いても自らの意志で水分や電解質の補給を行うことが難しく、
脱水症に対する予備能力も低いため、保護者の発見が遅れてしまうと
すぐに脱水症になってしまいます。

子供は大人と比べて水分の出入りが多いのが特徴です。
大人は1日に細胞外液の約7分の1が入れ替わりますが、
小児では約2分の1が入れ替わるのです。

そのため、食事の量が減ったり、下痢や嘔吐を起こしたりすると脱水症になりやすいのです。

脱水症状についてはこちらの記事でも詳しく説明しています。

子供の脱水症の見分け方

いつもと比べて、以下のような項目が2つ以上確認できたら、脱水症の可能性を疑いましょう。

  • 機嫌が悪く、泣きやまない
  • 食欲がない
  • 泣いているが、涙の量が少ない
  • うつらうつらしている
  • ぐったりして動けない
  • 熱があるのに、汗をかかない
  • おしっこがほとんど出なくて、色が濃い
  • 便が硬く、ころころとしている
  • 唇が渇いている
  • 皮膚がカサカサしている
  • 舌が白くおおわれている
  • 目が落ちくぼんでいる
  • 水分を飲ませると、すぐに嘔吐してしまう

子供はとても脱水症を起こしやすいです。
まわりの方は脱水のサインをよく観察して、早め早めのケアをがけましょう。
普段から水だけでなく電解質の補給も意識しましょう。

上の項目で2つ以上あてはまって脱水症の可能性がある場合、
子どもに経口補水液を摂取させると良いでしょう。

スプーンで少しずつ飲ませてあげるようにして、いやがっていたとしても、
お母さんが先に飲んでみせると飲みますし、いつもよりしんどいときは
自分から素直に飲むことも多いようです。

子供は体温を調節する機能が未発達で、とても脱水しやすいカラダです。
またエネルギーの代謝が活発なのでたくさんの水分を必要とします。
温暖化などの最近の環境の変化や、節電によるエアコンの調整などの影響を受けやすく、
現在は子どもには非常に生きにくい世の中だと考えられています。

子どもの体調変化は、急速に進みます。どうしても心配な場合は、
すぐに病院へ行って診察してもらってください。