体がふらついたりめまいがする、なんとなく疲れやすいと感じることが多い…
それはひょっとすると、低血圧の症状かもしれません。

低血圧ってどんな状態?

2016-01-14b

低血圧は男性より20~30代の女性に多い症状で、
患者数は約1,600万人、だいたい100人に2~7人程度の割合とされます。
体型的には、「痩せ型で、なで肩・筋肉質」の人に低血圧が多いといわれています。

低血圧というのは、高血圧のように国際的に基準が決められているものではなく、
一般的に「最大血圧(収縮期血圧)が100mmHg以下」の場合が低血圧とされています。
最低血圧(拡張期血圧)は考慮にいれません。

本来、「血圧」とは、血液が流れるときに血管を内側から押す圧力のことをいいますが、
血管が拡がったり血のめぐりが悪くなることで血圧が下がってしまう状態を「低血圧」といいます。

一般的な低血圧の症状としては、体がだるいや重い、頭が痛いや重い、
動悸・息切れがする、めまいや立ちくらみがする、便秘、冷えやすい、足がむくむ、
胃もたれがする、食欲不振、朝起きられないなどがあります。

しかし、低血圧だからといって、いつもこれらの症状が現れるというわけではありません。

ただ血圧が低いだけで何も症状がない場合は、低血圧症とは呼ばれませんし、
それに対しても治療が施されることはありません。
(めまいや立ちくらみは、「貧血」で起きることも多く、
血液中のヘモグロビンが不足することによって起きる「貧血」とはまったく別のものです)

低血圧の人は長生きする傾向があるといわれるくらいで、
高血圧に比べてその深刻さもずいぶん低くなることもあってか、
体質だからといってあまり気にせずに日常生活を過ごされる方も多いようです。

血圧が低いときの対処法とは?

日々暮らしていく中で、生活習慣を改善することが低血圧の対処に繋がります。

血液の量を増やす
体内の水分が不足すると、血液の量が少なくなり、血管内の圧力が下がり
低血圧症状が出やすくなるので、積極的に水分をとりましょう。
体内の塩分が不足すると血液量が減り、血圧が下がりやすくなるので、塩分も取りましょう。

ただし、水分が十分でない状態で塩分をとると、むくみの原因にもなるので、気をつけましょう。

交感神経を刺激する
体に外側から圧力を加えることで、血流を改善することができます。
交感神経が刺激され、血管の収縮が良くなって血圧が上がる効果もあります。
具体的な方法としては、入浴やシャワーで全身にお湯の圧力がかけたり、
40℃以上の熱いシャワーを浴びたり、皮膚に刺激を与えることでも同じ効果が得られます。
(マッサージや乾布摩擦、頬や手の甲や腕の皮膚を軽くたたくだけでも大丈夫です)

また、体を動かすことで、交感神経のスイッチが入りやすくなります。
布団の中で、足の曲げ伸ばし、腕を上に伸ばしたり、肩を床から軽く上げ、
おへそを覗き込む程度の軽い腹筋運動などもおススメです。

血管の収縮をうながす

カフェイン入りの飲み物を飲むことで、
覚醒作用と血管を収縮させる働きによって血圧の上昇を助けます。
ただし、カフェインには利尿作用があり、水分を体外に排出してしまうため、
カフェイン以外の水分を補給しないと、結果的に再び血圧を下げたり、
むくんでしまう原因にもなるので水分を別にとる必要あります。

コーヒーが飲みたい場合はノンカフェインを選んでください(*^^*)

疲労を回復させる
疲労を回復させるため、栄養バランスの良い食事を取るように心がけましょう。
冷えやだるさが気なる場合は、卵や豆、魚、肉などのたんぱく質を積極的にとりましょう。
また、胃下垂気味で低血圧の人は胃もたれがおこりやすいので、よく噛んで食べるようにしましょう。

これらのほかにも、柑橘系の香りで血流を良くする、
手足のツボを刺激して血管の収縮を助ける、軽くジャンプして筋肉を動かすことで
血流を良くして、交感神経の活性を図るなどさまざまな方法もあります。

また、朝ごはんを食べないと、胃腸の働きがうまくいかず、
体内への水分吸収もうまくいかなくなるので、朝食を食べることも大事です。