汗疱(かんぽう)は、正式な病名「汗疱状湿疹」
または「異汗性湿疹」といいます。
汗疱ってどんな病気?
症状が水虫(白癬菌症/はくせんきんしょう)に似ているため、
自分で判断すると間違うことがあります。
なので、汗疱らしき症状が現れたら皮膚科へ行って診断してもらったほうが良いです。
(汗疱だと思ったら白癬だったまたその逆も恐れもあります)
汗疱は、主に手の平・指・足の裏、顔ではまぶたや口の周り、
また手首や腕、全身のいろいろなところに発疹し、特に夏に出やすいのです。
毛穴があるところならどこに発症してもおかしくないみたいです。
症状としては、軽いうちは見た目が0.5mm~2.0mmくらいの
ぽつぽつとした白い小さな水疱が皮膚の中に現れ、かゆみがあるもの、ないものがあります。
水疱は2週間ぐらい経つと皮がむけだして、自然に治ることもありますが、
水疱がつぶれてしまいひどい痒みや痛みをともなって、
かきむしって黄色っぽいかさぶたと皮むけとただれが混じったような症状に変わると、
症状が長引くこともあります。
また、他の症状として
- とにかく水疱ができて、肉眼じゃ発見しずらいほど小さいのもある。
- 乾燥して皮がめくれて亀裂が入り、指紋もなくなる。
- 表面は平らだけど、足の裏の皮膚下に豆粒のような固めなしこりがあって痒い。
- 透明で赤色や黒色のそばかすのような、斑点がある。
- 汗疱を痒くて掻いたらガサガサになり、アトピー湿疹に変わった。
- 皮膚内の汗疱が見えなくて、ただもっこりとした膨らみがある
などがあるようです。
汗疱の治し方
皮膚科に行くとステロイド剤がよく処方されるようですが、
ステロイド剤は皮膚の炎症を抑えてくれるものの、
同時に雑菌に対して皮膚の抵抗力を弱めてしまうため、
逆に二次感染を起こし痒みや炎症をひどくしてしまう場合もあります。
アトピー性皮膚炎の治療でもよくステロイド剤は使われますが、
これは長期間に渡るとステロイド依存症やステロイドアレルギー、
免疫機能の低下などの副作用があることから問題視されている薬剤成分でもあります。
医師の立場からすれば、とにかく「かゆみ」や「炎症」という
表面に出ている症状をなくすこと考えており、抗炎症作用のある
ステロイドを患者に使用するのですが、皮膚病は全般的に体内の異常や
問題が表面に表れていることが多いため、
単に症状をなくしただけではまた再発を繰り返すことが多いのは事実です。
また、汗疱も他の皮膚病と同じで誤診が多く、水虫の薬を処方されてまったく症状が良くならず、
かえって悪くなってしまったという声もよく聞きます。
これは「汗疱性白癬」という、汗疱の症状そっくりの白癬症が存在するからです。
とは言っても、様々な種類が多くある皮膚病を正確に見分けることができて、
薬局などで売られている薬の何倍もの効能を持つ薬を私たちに処方できるのは専門医しかありません。
こればかりは口コミや評判、そして自分自身の経験を頼るしかないかもしれないのですが、
皮膚病の症状の正確な「見分け」と的確な治療方法を提供できる優秀な専門医を、
出来得る限りご自分の足で探すことが早期治療につながります。
また、皮膚に塗る外用薬ばかりに頼るのではなく、食生活をふくめた生活習慣の改善、
自律神経や免疫力を高め、血液を浄化を図るなど体の中から改善することも大切です。
アルコールや喫煙、食品添加物のたくさん入ったお菓子や加工食品を控え、
野菜中心の食生活に切り替えて、適度に運動をして新陳代謝を高めるなどは、
皮膚病以外の疾患を改善するのにもとても効果的です。
栄養面ではビタミンB群やビオチンが皮膚や粘膜の健全化を助けますから、
サプリメント等で補ってもよいでしょう。