夏風邪をひいてしまって、胃腸に症状が出ることはよくあります。
潜伏期間は、いったいどれぐらいなのでしょうか?

感染性胃腸炎とは?

2016-02-04b-2

夏の胃腸炎は、医学的には『感染性胃腸炎』と呼ばれています。
感染性胃腸炎は、病原性大腸菌やサルモネラなどの細菌、
それにロタウイルスやノロウイルスなどのウイルスによって引き起こされる胃腸の病気のことで、
一年を通じて発症するのですが、細菌によるものは暑い夏場に集中し、
ウイルスによるものは毎年秋から冬にかけて流行します。

子供から大人まで全ての年齢層で発症するのですが、患者の75%が10歳未満の子供とされています。
症状としては、原因となる細菌やウイルスによって少しずつ違うのですが、
発熱、下痢(水様便、血便など)、腹痛、悪心、嘔吐などです。

これらの症状が1つだけもしくは複数の症状が合わさって現れるのですが、
原因となるウイルスや個人によって大きな差があり、症状の重さも人それぞれです。
特にこれからのシーズンは、乳幼児にロタウイルスと呼ばれるウイルスによる
乳幼児冬季白色下痢症と呼ばれるものが毎年数多く発生しているので要注意です。

潜伏期間としては、1~3日で、37~38℃ぐらいに発熱することもあります。
これらのウイルスのほとんどは、食べ物や飲み水などによる経口感染で体内に侵入してきます。

しかしながら、一部はペットによる感染も確認されているので、
ペットの扱いにも(同じハシでの食べ物の共有、口から口での食べ物の受け渡しなど)気を付けるようにしましょう。

胃腸炎の対策とは?

習慣的に、手洗いを行うようにしましょう。
そして、睡眠と栄養をたっぷりと取るようにして、体調管理に気をつけましょう。
これらのことはもちろんですが、暑い夏にはどうしても冷たい飲み物や食べ物を多く取りすぎて
内臓が冷えてしまい、血行が悪くなり、内臓の働き自体が悪くなります。

そこへ、すぐに他の食べ物などが大量に入ってくると、胃腸の働きが悪いため、
消化や吸収の働きに異常が出てしまい、下痢や嘔吐などにつながるのです。

下痢や嘔吐などが続いた場合は、早めに病院へ行くことも大事ですが、
応急処置的には、暖かい飲み物を少しずつ与えてあげましょう。

ただし、下痢や嘔吐があまりにひどい場合は、逆効果になるので気をつけましょう。

胃腸炎の予防とは?

胃腸炎の予防としては、食中毒の一般的な予防方法を行いましょう。
ウイルスによる感染性胃腸炎場合、次のことにも注意することが必要です。

  • うがいと手洗いをする
    排便後、患者の看病や介護の後、調理や食事の前、帰宅したときなど
  • 嘔吐物などを適切に処理
    ビニール手袋などを使って直接触れないように処理し、汚染された場所は消毒(漂白剤)する
  • 食べ物を十分に加熱する
    食べ物は、1分間以上中心温度が85℃以上で加熱する
  • タオルの共用を避ける
    家族内であっても、同じものを使うことは避ける

嘔吐物を処理するための、お掃除セットもありますので
クローゼットにワンセット常備しておくと、大変便利ですよ。

胃腸炎の症状別の対処方法と薬

嘔吐がある場合の注意
嘔吐し始めてから3~4時間は、何も飲ませたり食べさせたりしなくても吐くことが多く、
あまり飲んだり食べたりはさせない方がよいでしょう。

そして、3~4時間ぐらい経てば、たくさん飲ませたりしなけれ少しずつ吐かなくなってきます。
牛乳やミルク、乳製品は避け、お茶や薄いリンゴジュース、アルカリ飲料などを
ゆっくり少しずつ飲ませてあげると良いでしょう。

まだ、ミルクや母乳しか飲めない小さい子供の場合、母乳はそのままでかまいませんが、
ミルクは少し薄めたものを少しずつ与えるようにしましょう。
嘔吐の症状は、数時間から数日ぐらいで治っていきます。

また、嘔吐の症状があるときは脱水状態になりやすいので注意が必要です。
脱水状態の様子としては、うとうとする、ぐったりする、反応が悪い、興奮する、
機嫌が悪い、手足が冷たい、苦しそうである、唇がひどく乾燥するなどが見られるので、
その場合はすぐ病院へ行くようにしましょう。

嘔吐に対する薬
嘔吐に対する薬としては、ナウゼリンの座薬やプリンペランシロップが用いられます。
これらの薬は、病気の初期で嘔吐が激しいときは、あまり効かないことも多く、
副作用として頭痛、めまい、眠気、不安・興奮や、錐体外路症状
(手が震える、体が固い、動きが遅い、よだれが出る、勝手に目が上を向く)などもあるため、
子供にはあまり使いすぎないようにしましょう。

その他の薬としては、五苓散などの漢方薬もよく用いられます。